ひたすら飽きるまですばるくんと関ジャニ∞とそれから

唯一って言ったって、それ以外も見出さなければならない

年々、この時が大切になっていくのがわかる。昨年のツアーの時はこんな込み上げるようなどうしようもない思いはたしかに抱いていなかった。

昨年よりも単純に好きになっているのとは違う。

どうして、私はこんなに関ジャニ∞に会える瞬間を、心待ちにしているんだろう。

私は老いたと思う。この一年でやたら内臓器官が衰え出して、調子が悪いとパスタ一皿だって食べきる前に私の胃が油に白旗をあげるようになってしまった。それと同じくらいのスピードで精神的にも衰えた。元来の性格も由来して、この先にもっと楽しいことがある、まだまだたくさんの幸せを噛み締められるなんて希望を簡単に抱かなくなってしまった、らしい。

もしかすると、関ジャニ∞は私の今のところ唯一の希望なのかもしれない。

しかしながらむしろ年々、私の関ジャニ∞にかける時間とお金は減っている。2015年なんて新しいキラキラアイドルの伊野尾慧くんに執心していた時期もあったくらいだし、そもそもCDを全種買うとか、レギュラー番組を毎週見てマメにダビングするなんてことなくなってしまった。イレギュラー出演の番組は逃した数の方が多いだろうし、きっとジャニオタとしての密度は薄くなっている。

だけれど、きっと関ジャニ∞は私の永遠の希望なのだ。

関ジャニ∞の、元気が出るCD、これが私の2015年を、いま思えば渇いたスポンジのような無為にしてしまった一年を取り戻すように盛り上げた。

元気の押し売りのような宣伝、とりあえず見て聞け感じろ、俺たちの在り方を

2015年、全員が30代になったこの年、ある意味の回帰すらも含むようなコンセプトのアルバムとツアーを背負った関ジャニ∞はまさしく私の希望なのだ。

しかし新しいアルバムだとも思っている。全員の持てる楽器で鳴らされるインストから始まるそれは、この先に何があるかを全く想像させることなく、休む間もなく二曲めへと強引に私たちを連れて行く。二曲めにしては斬新なバンドスタイルの強気な関ジャニ∞は彼らにも血が巡っていることを生々しく感じさせる。それは私たちなんかよりもずっとずっと速いスピードで、巡って巡らせて、彼らを生かしている。関ジャニ∞は自分たちが人間として生きていることを、たまに絶望させるほどまざまざと表現する時があると思う。

今回の感想は精神的なところに寄るため、シングル曲を割愛させて頂くが、次の韻踏ィニティはファンに、ファンになったばかりの素直で衝動的な自分たちを思い起こさせる。と、同時に関ジャニ∞関ジャニ∞として生きてきた揺るぎない自信を私たちに見せつけて、歌う。そんな彼らの浮気お嬢さん、という表現は私たちを震わせる。余裕と自信、関ジャニ∞は確かに大人の男になっていた。

バリンタンでは新しい可能性を私たちに存分に見せつけてどうだと笑っているに違いない。

スペアキーみたいな曲すらしっとりと上品に歌い上げてしまうのに、CloveRで強引にまた幸せな気持ちを運んできてしまうところも大好きだ。

ナイナイアイラブユーは今回のアルバムで私が特に心を掴まれた曲のひとつで、ナイナイアイラブユーは全てを肯定してくれるようなすばるくんの歌声が印象的だった。「君のいない 人生など ありえない」「アイラブユー」とまっすぐな声で届けてくれた時、私はまたこうして彼の歌声で救われるのだと思った。すばるくんのまっすぐな声は私の気持ちを肯定してくれるから好きだ。すばるくんの声が私の感情になる。すばるくんの歌う節が私の感情になるのだ。あなたたちのいない人生などありえないのだよ、私は。だから一生、そこで大好きな人たちとたくさんの人に囲われて笑っていてください。

WASABIは問答無用のジャニーズアイドルソングで、もう期待しかない。恐らく再生回数は一番だけれど多くは語れない、コンサートで全てが完成すると思っている。関ジャニ∞が隠してくれた宝物をまだ見つけていないのだ。

あまりにのびのびとあっけらかんとしたナントカナルサでさえ素直に聞き入れさせることのできる関ジャニ∞はもう
めっちゃくちゃに格好いい。

私は人生を、ふりむくわけにはいかない。関ジャニ∞がずっと一緒と歌ってくれているなら、これからの人生とこれまでの人生を後悔している場合ではない。

元気が出るCDの与えてくれた希望は、一時的かもしれないけれど私の憂いを晴らしてくれた。

こんなことを思うのは心底嫌だけれど、なんだか私の人生には欠けているものが多いと思ってしまう。お金持ちじゃないし、特別な才能も見当たらない。心の底から尊敬する人もいないし、なんでもしてあげたくなる可愛い後輩もいない。いなくなった父親は私の憧れを消した。焦がれるような恋愛もなければ、全てを捧げたい人もいない。
けれどまあ、数えられるだけの特別大切な人たちと、涙を見せることのできる残された家族と、関ジャニ∞の歌声があればこの先の人生だってナントカナルサ、大切な思い出を少々心臓に刻んで燃やされれば私の人生はきっと充分だ。今さら満たされることには慣れていないのだからね。

と、コンサート参戦をあと数日に控えたところで少々重めの2015年の締めくくりを兼ねたアルバムの感想編。一言でまとめるならば、ツアーが最強に楽しみだ!